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歯周病治療

当院の歯周病治療方針

歯周病治療方針

歯周病治療の診療方針

まず初めに位相差顕微鏡を使ってお口の細菌を一緒に見てもらいます。

お口の細菌の種類は数百種類あり、病原性の高い(悪玉菌)種類も分かっています。住んでいる細菌と歯周検査、レントゲン、全身状態、そして患者様の生活環境を考え、患者様と一緒にゴールを考え、治療方針を決めていきます。

歯周病の原因はプラークです。大切なのは毎日のセルフケアでプラークをコントロールすること、クリニックで歯ぐきの中にこびりついているプラーク、歯石を除去することです。

歯周病の治療には患者様とクリニックとの協力がとても重要になります。

歯周病の治療法

スケーリング

根についている歯石をスケーラーという専門の器具を用いて除去する治療です。歯ぐきより上側の見えている歯石をとることを縁上スケーリング、歯ぐきより下の歯周ポケット内の歯石をとることを縁下スケーリングと言います。

スケーリング
スケーリングの必要性

歯石はプラークが石灰化してできたものです。でこぼこしており細菌たちの住処になっており、常時毒素を放出しています。ブラッシングなどのセルフケアでは除去できません。スケーラーを用いたスケーリングによって除去が可能となります。

治療で期待できる効果
  • 歯石を除去できるので炎症が和らぎ、腫れた歯ぐきが引き締まる
  • 歯ブラシで出血しづらくなる
  • 口臭の予防になる
  • 歯周病の進行を抑えることができる
治療の特徴と流れ

スケーリングはブラッシングによって表面の歯ぐきの炎症が抑えられてから行います。炎症が残った状態で行うと出血と痛みが出てしまいます。一番大切なのは適切なブラッシングです。

その後、炎症が抑えられたらスケーリングを開始します。まず、歯ぐきより上の歯石除去を行います。歯ぐきを刺激することは少ないので痛みは出にくいです。その後、歯ぐきが落ち着いたことを確認したのち、歯ぐきより下の歯石の除去を行います。この治療は痛みを伴います。ですので局所麻酔をしたうえでの治療となります。

注意点は、歯ぐきが引き締まり、隠れていた歯面が見えるので、一時的に知覚過敏が生じます。

歯周組織再生療法

歯周病によって失われてしまった歯根膜や骨など歯周組織を再生させる治療法です。

歯周治療は基本的に切除療法という感染源を除去する治療法ですが、再生療法は組織を元に戻せる可能性がある治療法です。

歯周組織再生療法
どんな症状の時に行う治療なのか

歯周病によって失われてしまった、歯根膜や骨を再生させる治療法です。すべてが適応になるわけではなく、骨吸収の場所や大きさ、形態やお口の状況などによって判断します。

治療で期待できる効果

失われた骨などの歯周組織を取り戻せる、抜歯となるような状態の悪い歯を保存可能となることがあります。

治療の特徴と流れ

前提条件としてブラッシングがとても上手な方であること、喫煙をしていないこと、歯ぐきに炎症が残っていないことが挙げられます。

歯ぐきに切開を加え、残っている歯石と炎症組織を徹底的に除去します。その後、根面に再生薬を使用し、縫合します。術後は痛みや腫れが起きやすいです。組織が再生するのに6か月〜1年ほどかかります。

歯周外科治療(フラップ手術)

根の形態や歯石の付着位置の深さの問題のために縁下スケーリングでも取り切れなかった歯石がある場合に行います。歯ぐきに切開を加え、剥離した状態を目で確認しながら歯石をとり、感染した内部の不良肉芽を除去する治療です。

歯周外科治療
どんな症状の時に行う治療なのか

根の形態が曲がっていたり、へこみがある場合や、歯石のついている位置が深くスケーラーが届かない場合、縁下スケーリングでも歯石がとり切れません。このような場合に行う治療法です。

治療で期待できる効果

縁下スケーリングで取れなかった歯石と歯ぐきの内部にある感染した組織(不良肉芽)をとることができます。

治療の特徴と流れ

切開、剥離、縫合を行う外科治療になります。歯周治療の中で侵襲性がかなり大きいですが、効果も期待できる治療法です。ただし、吸収した骨をもとに戻すことはできません。

歯周病・歯肉炎について

歯周病・歯肉炎について

歯周病

歯周病とはどんな病気か

歯周病(歯周炎)とは「歯」の「周り」の「炎症」です。細菌のターゲットが「歯自体」である虫歯とは違い、歯周病は「歯の周り」が狙われます。

歯周病の最大の原因はプラークの停滞です。歯の周りで一番弱い歯と歯ぐきの境目で細菌と生体との攻防が生じ、炎症となります。生体側が負けると歯周組織にダメージが加わり、骨が徐々に溶かされていきます。

症状

初期はほぼ無症状です。進行していくと歯ぐきの発赤や腫脹が生じたり、歯ぐきが下がるので知覚過敏が起きたり、歯が伸びたように見えます。徐々に歯にぐらつきも出てきます。最終的には抜け落ちてしまいます。

歯肉炎

歯肉炎とはどんな病気か

炎症が歯肉内に留まっている状態です。適切にブラッシングができれば元の状態に戻すことができます。この状況より悪化すると骨吸収が起こり、元に戻らなくなってしまいます。

症状

歯ぐきが腫れた感じがする。歯ブラシで簡単に出血する。ほとんどは気にならない程度または無症状です。ご自身では気づきにくいことがほとんどです。ここで食い止めることができれば長期的に安定します。

歯周病になる原因

歯周病になる原因

歯周病になる原因とは

歯周病とは細菌感染の一つです。

直接的な最大の原因はプラークの停滞です。プラークとは様々な種類の細菌たちが結束し、コミュニティーを作ったものです。プラークは毒素を放出し歯周組織を攻撃します。これに生体が耐えられないと歯周組織が壊れ、徐々に骨が吸収します。

間接的な原因としてはお口の局所的要因として口呼吸や歯並びが悪い、歯ぎしり・食いしばりが強いなどです。そして全身的要因として喫煙、糖尿病があります。

歯周病になりやすい人とは

プラークの停滞量が多い方

ブラッシングの習慣が身に付いておられない方は細菌の塊であるプラークが蓄積しやすく、歯周病のリスクが高くなります。

悪玉菌を持つ方

お口の細菌は数百種類あります。その中で、歯周病原菌(悪玉菌)が特定されています。この悪玉菌を多く持つ方ほど歯周病のリスクが高くなります。

なんらかの原因で免疫力が
低下している方

糖尿病やCRP値が慢性的に高い方、また喫煙をされる方は末梢の血液循環が悪く、酸素供給も弱いため歯周病菌に対する力が弱いです。そして糖尿病の方は免疫力が低下しておりさまざまな感染症にかかりやすくなっています。そのため感染症のひとつである歯周病にもなりやすいのです。

 歯周病と全身疾患について

代表的なものは糖尿病です。糖尿病の方は歯周病が悪化しやすく、歯周病の方は糖尿病が悪化しやすく、両者は相互作用しています。逆に糖尿病が改善すると歯周病も改善し、歯周治療によって糖尿病も改善するとされています。

妊婦の方が歯周病に罹患していると早産のリスクが6倍に上がってしまいます
歯周病原菌はアルツハイマー型認知症のリスクを上昇させます。

その他、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞のリスクもあがってしまいます。

歯周病のセルフチェック

  • 歯ブラシをすると毎回同じ場所から出血す
  • 歯ぐきが腫れぼったい
  • 歯の根がむき出しになってきた
  • 口臭が気になる
  • 歯がぐらつく感じがする
  • 物が噛みづらい
  • 糖尿病を患っている

どれかに当てはまる人は要注意です。

歯周病の
症状段階について

歯肉炎

歯ぐきが赤く腫れ、簡単に出血します。

炎症が歯ぐきに留まっている状態です。骨の吸収はこの段階では起きていません。

歯肉炎

軽度歯周病

歯ぐきが赤く腫れていて、歯ぐきが少し下がっています。

痛みは冷たいものが歯に染みる程度です。

歯ブラシで出血したり、歯が少しぐらつくこともありますが日常生活に支障はないことがほとんどです。

軽度歯周病

中等度歯周病

歯ぐきがより下がり、歯と歯の間に隙間ができます。
歯のぐらつきが大きくなり、りんごなどの硬いものを噛むと痛みが出ます。膿の袋(膿瘍)ができ、局所的に腫れて熱を持つこともあります。硬いものが食べづらいなど食事に制限が出ます。知覚過敏も進行するため冷たいものも口に含みにくいです。

中等度歯周病

重度歯周炎

ほとんど根っこが見えている状態、もしくは歯ぐきがブヨブヨになっています。この段階になってくると常に歯ぐきが腫れぼったいような感じがします。根の露出がひどいため神経が弱っていることも多く、その場合何もしていなくてもズキズキ痛みが出ます。
通常の食事は難しいことがほとんどです。歯ぐきや舌で押し潰せる柔らかさの食事になります。口臭もあり、見た目もよくありません。また、糖尿病やその他全身疾患への悪影響も大きいです。

重度歯周炎

歯周病と抜歯の関係

歯周病と抜歯の関係

歯周病で抜歯を行った方が
良いケース

骨の吸収が大きい場合、その歯だけでなくお隣の歯まで弱らせてしまいます。また上の歯はお鼻の一部である上顎洞が根っこの近くにあります。歯周病によって骨が吸収し、炎症がここまで波及すると蓄膿症になります。

このように歯周病によって骨吸収が進行し、周囲の組織に迷惑をかける場合は抜歯が選択されます。

歯を抜かずに治療する
メリット・デメリット

天然の歯には歯根膜という感覚受容器が働いています。これによって物をかむと噛み心地が良かったり、義歯などの補綴を使わず、または小さくできるので違和感が少なくなります。そしてご自身の歯が残せることはモチベーションの向上につながります。

しかし、歯周病の怖いところは症状が出にくいところです。ご自身では気づかないうちに進行してしまい、他の歯もろともダメにしてしまうこともあるので注意が必要です。

歯を抜いた場合の
メリット・デメリット

歯を抜くと骨の吸収は収まるため、周りの組織への影響はなくなります。しかし抜くことによって噛み心地が悪くなったり、義歯が必要または義歯を大きくする必要が出てきます。

重要なのは初めにしっかりとした診査・診断を行い、どこをゴールに設定して、目標を決めるかが大切です。
何年、十数年、数十年先にどのようなお口の状態にしておきたいか患者様と納得するまで十分にお話しします。

歯周病治療の流れ

診査・診断

問診、歯周組織検査、位相差顕微鏡、レントゲン撮影、カラー写真撮影によって現在の歯周病の状態を診査します。

診査・診断

歯周基本治療

歯周病の原因は歯垢(プラーク)なので、プラークを除去し付きにくくすることが治療の基本となります。

歯科衛生士による歯磨き指導や歯間ブラシ、デンタルフロスなどで改善をはかります。簡単に落とせる歯石やプラークを落していき、検査にて改善を確認します。軽度の歯周炎の方はここまでで治療が完了します。

歯周基本治療

再評価

中等度~重度の歯周炎の場合、歯石が深くまであるため取りきれません。このような場合は外科的な治療が必要となります。

麻酔をしてから歯肉の切開をし、歯と歯肉の間に溜まっていた歯石や歯垢(プラーク)除去します。

再評価

SRP

歯ぐきよりも下側、歯周ポケット内の歯面についている歯石をとっていきます。骨の吸収が大きいほど深く探っていくので局所麻酔を行うことが多いです。観血処置に含まれるので、治療後に違和感や痛み、一時的な知覚過敏を起こすことがあります。

再評価

再評価

ここで歯周組織の改善度を評価します。改善が見られ、安定するようならSPTに移行します。SPTとは安定した歯周病の状態を保つように、定期的にサポートする予防的な治療です。数か月に一度の来院で行っていきます。

歯周外科

歯周外科

再評価で改善が見られず歯石がさらに深い、とりにくい場所にある場合、歯ぐきに切開を加え、目視しながら歯石をとります。目視できること、器具を動かす自由度が広がるのでより歯石が取れます。その分侵襲度は大きくなります。 その後安定したらSPTへ移行します。

歯周外科

歯周病の予防について

歯周病の予防について

歯医者と自宅でできること

歯医者

お口の変化やご自身で気になっていること、生活環境の変化をお聞きし、患者様に合わせたセルフケアの確認や変更または場合によって治療計画をご提案します。 歯周検査を行い、前回までとの変化を確認します。定期的に口腔内のカラー写真をおとりし、歯ぐきや歯並び、その他変化を比較します。パノラマレントゲンを定期的に撮り骨と歯の中の状況を精査します。専門の器具を使用してセルフケアでとり切れないプラークを徹底的にとります。歯質の強化が必要な方はフッ素塗布を行います。

自宅

補助器具を併用したブラッシングを継続することが大切です。 歯周病は生活習慣病です。セルフケアとともに食生活、適度な運動によって糖尿病を予防すること、喫煙を控えることが歯周病の予防、全身の健康に繋がります。

精密歯周病検査について

精密歯周病検査について

精密歯周病検査とは

歯周組織検査の一つで、基本検査は一つの歯に対して一か所の数値のみですが精密検査は一つの歯に対して4か所以上の数値を測ります。これによってより細かな骨の吸収や歯ぐきの状況がわかり、精密に歯周状況を把握できます。

検査でわかること

ポケットの数値から現在の歯周病の進行度と骨吸収の形態、出血の有無から歯周病の活動性、歯の動揺度から骨の吸収度と噛み合わせの不均等がわかります。

ただし1度検査しただけではその瞬間の切り取った時間のみの情報になってしまいます。歯周病は時間経過をみることでその進行度がわかります。大切なのは継続して行い、前回までの検査と比較することです。

検査の流れ

プローブという細く先が丸くなっている器具を用いてポケットの深さを測ります。この時、歯と歯ぐきの境目にある溝を触ります。この溝は他の歯ぐきに比べ弱い組織なので痛みが出やすいです。特に炎症があると痛みやすいです。とても弱い力で触りますが、痛い場合は我慢する必要はありません。遠慮せずにお申し付けください。

溝からの出血の有無を確認します。出血が続いている場所は炎症の活動性が高い部位です。

ピンセットで歯を触り、動揺がないかを確認します。

診療時間
9:00-13:30
15:00-18:00
【休診日】
水曜/日曜/祝日

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東広島の歯医者
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