小児歯科
子供の虫歯について

子供が虫歯になる原因とは
虫歯になる3つの原因
- 食生活の乱れ
お子様の虫歯の原因のほとんどは食生活の乱れです。
甘いものをダラダラ食べてしまう。寝る前に間食やスポーツドリンクなどの甘い飲料水を飲む習慣があるなど食生活が乱れていると虫歯になりやすいです。
- 乳歯は永久歯に比べ弱い
乳歯のエナメル質は薄く、歯質自体も永久歯に比べ柔らかいので虫歯に対して抵抗力が低いです。
さらに永久歯が生えたばかりも要注意です。
- ブラッシングが苦手
お子さん仕上げ磨きをされていても、ご自身と勝手が違うので痛がったり、磨き残しが出やすいです。
ちょっとしたコツが必要です。
- お口の動かし方がまだ慣れていないので物が残りやすい
お口は唇やほっぺ、舌と歯が絶妙な連携をとりながら物を噛み、飲み込んでいます。
お子様はまだお口の使い方に慣れておらず、汚れが停滞しやすいです。
虫歯にならない為に気をつけること
虫歯にならない為の3つのポイント
- 食生活を改善
一番重要です。いくら磨けて、歯質が強くても間食が多くては虫歯に負けてしまいます。
- 仕上げ磨きのコツを覚える
ちょっとしたことで良くなります。
- 高濃度のフッ素塗布によって歯質強化を図る
歯医者さんで定期的に高濃度のフッ素塗布を行い、おうちではフッ素入りの歯磨剤をお使いいただくことが大切です。
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乳歯の虫歯について
乳歯は生え変わります。ですので過度に心配する必要はございません。大切なのは永久歯に悪影響を与えないことです。乳歯が虫歯になっても永久歯が生えてくる頃には虫歯のリスクを下げることができれば心配する必要はありません。そのためには乳歯の虫歯治療も大切ですがそれ以上に、歯質強化と食生活の改善、ブラッシングの習慣を身につけることが何より大切です。
ただし虫歯が進行すると痛みがでたり、生え変わりに異常が起きることがあるので早期の対応が必要です。
乳歯の治療方法
お子様の虫歯治療は大人とは違い本人の治す気持ちがとても大切です。治したいという主体的な気持ちは小さなお子様(5歳以下)にはまだ難しく、だいたい6歳ごろになるとほとんどのお子様が虫歯治療ができるようになります。まだ心の準備ができていない子に無理やり治療をすると治療困難になるだけではなく、その後も歯医者嫌いになってしまいます。
大切なのはお子様が歯科医院に慣れることが大切だと思っています。歯医者は怖くない、楽しい場所であることを小さなころから知ってもらえたら嬉しいです。当院では初めて来たお子様にも安心してもらえるよう大きなキッズルーム、ご家族で入れるファミリールームをご用意しています。
ただし、虫歯の進行がひどく、日常生活に支障が出たり、痛みが出てしまっている場合はやむを得ず頑張ってもらう場合もあります。できるだけ早い時期からご来院頂けると幸いです。
子供の虫歯予防について

歯医者と自宅で行うケアとは
歯医者で行うケア
年齢と歯の萌出段階に合わせてブラッシングの仕方や仕上げ磨きのコツ、食生活で気を付けることやお困りごとをお聞きします。専門の機械を用いて普段取り切れないところのプラークを徹底的に除去します。高濃度フッ素塗布によって歯質強化をはかります。生えたばかりの永久歯にはシーラントを行い、予防治療に努めます。
自宅で行うケア
フッ素入りの歯磨剤の使用とフロスを併用したブラッシングと仕上げ磨き、そして一番大切なのが食生活です。
よくある質問
Q.虫歯はうつりますか?
虫歯とは細菌が悪さをする感染症に含まれる疾患なのでうつります。一昔前は食器の使いまわしやキスは良くないといわれていました。しかし、令和5年に日本口腔衛生学会から食器の使いまわしは虫歯感染とは因果関係がないとしています。細菌の研究では生後4か月には口腔細菌叢ができていることがわかっています。お子様とのスキンシップは大切にしてあげてください。
Q.虫歯になりやすい・なりにくいはありますか?
あります。
歯質が弱い方、間食が多い方、口呼吸のある方、唾液の質が悪い方です。
対策としては歯質強化にはフッ素、間食は食生活の改善、口呼吸には歯並びや姿勢、悪習癖の改善が必要です。
Q.虫歯は何歳からなるのか?
生後4か月ごろにはもう虫歯菌は存在するので、歯が生えた時から虫歯のリスクは生じます。
歯科疾患実態調査ではお子さんの虫歯の割合は年々減少しており、令和4年の調査では1,2歳0~7%、3~5歳0~17%、6~8歳22~35%、9~11歳15%~23%の割合となっています。
4,5歳で虫歯になるお子さんが増え始め、6,7歳ではいまだに3人に1人は虫歯になっています。
これは間食や糖質をとる頻度が増えること、仕上げ磨きを嫌がるお子様が増えることが原因と考えられます。
6歳ごろになると第一大臼歯という奥歯の永久歯がはえてきます。この歯は噛むことにおいて一番重要な歯です。
おいしい食事を一生楽しむためにはぜひ大切にしていただきたいです。